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価格¥2,800
かつて,自閉症は子どもの精神疾患とされた。研究者の関心はもっぱら他覚的に認識される「症状」と「経過」にあり,症状の軽減や社会参加といった「定型発達」の価値観に立脚した治療/支援が主流であった。しかし近年,その特性が生涯続き,様々な表現型を示すスペクトラムであることが示されている。さらには,特性を疾患ではなく多様なヒトの変異のあり方(ニューロダイバーシティ/ニューロトライブ)と捉える考え方が急速に拡がっているが,一方で,多くの成人当事者がメンタルヘルスの問題を抱えて悩んでいることも指摘されている。本書では「自閉スペクトラム症(ASD)」ではなく「自閉スペクトラム(AS)」をキーワードとし,さらに「おとな」と「メンタルヘルス」を加えて,ニューロトライブとしてのASの人の価値観に基づく成人期のメンタルヘルスの意味を構築することを目指す。各章では,ASの人達の臨床像の広さや魅力,診断と具体的な支援などについて紹介され,読者のニーズに応じて多様な観点から学べるガイドとなっている。支援者はもちろん,当事者や家族,当事者と関わりの深い人達にとって必読の書である。
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出版社からのコメント
かつて,自閉症は子どもの精神疾患とされた。研究者の関心はもっぱら他覚的に認識される「症状」と「経過」にあり,症状の軽減や社会参加といった「定型発達」の価値観に立脚した治療/支援が主流であった。しかし近年,その特性が生涯続き,様々な表現型を示すスペクトラムであることが示されている。さらには,特性を疾患ではなく多様なヒトの変異のあり方(ニューロダイバーシティ/ニューロトライブ)と捉える考え方が急速に拡がっているが,一方で,多くの成人当事者がメンタルヘルスの問題を抱えて悩んでいることも指摘されている。本書では「自閉スペクトラム症(ASD)」ではなく「自閉スペクトラム(AS)」をキーワードとし,さらに「おとな」と「メンタルヘルス」を加えて,ニューロトライブとしてのASの人の価値観に基づく成人期のメンタルヘルスの意味を構築することを目指す。各章では,ASの人達の臨床像の広さや魅力,診断と具体的な支援などについて紹介され,読者のニーズに応じて多様な観点から学べるガイドとなっている。支援者はもちろん,当事者や家族,当事者と関わりの深い人達にとって必読の書である。